Helter-SKelter

アニメとゲームが生き甲斐の偏屈者

除け者が宣う――Twitter(X)凍結に寄せて

Twitter(現X)の悪いとこ・やりたくない理由探し、昨今の世論・風潮に対する自分の主義主張、自分語りと自分の見つめ直し。脈絡もまとまりもない話。

前置き:生存報告

「Twitterやめったー」と題して「インプットもアウトプットも質を高めるチャンス」などと言いながら、ブログはエロゲの感想を一本書いただけの小規模更新に留まり、「脳直で手軽にアウトプットできる」「悪い面も多いが世間の動向を追うには適している」と甘えた考えで、結局週2日は見ているぐらいダラダラと使い続けていた7ヶ月間。

小康状態が続くと思っていた関係は、9月16日の早朝「アカウントの凍結」で唐突に終わった。

アカウント作成日2009/09/08 満14歳

TL非常駐アピールの「not found」がシャレにならなくなった最後のポスト

「殺殺殺殺殺殺殺(殺×7)」をアウトだと言われたら、返せる言葉はあまり無いな……とは思いつつ。

これはキャッシュに残っていた9月14日の発言。15日深夜(16日未明)の「殺×7」発言は翌朝すぐ凍結されたので、それよりも前の「死刑×7」発言は許容されていたと考えていいだろう。こっちも7回繰り返しなのはただの偶然。

「殺×7」はNGだけど「死刑×7」は「ビッグモーターのアレ」と言っておけばOK、Xは流行にとても敏感でブラックジョークにも寛容なSNSです!

……いや、「死刑」や「殺人事件」みたいなニュースで使われそうな言い回しですらない「殺」の連呼はダメだったのでしょうね……。

以下ほぼ読む価値の無い言い訳。

一言で言えば「カッとなった」、不安定な精神の露呈。「脳直で手軽にアウトプットできる」とは言ったが、これが完全に裏目に出た。

7月以降ここ3ヶ月、職場は「業務過多×人員不足×定着率低下」の三重苦に陥っており、前任者のやっつけ仕事・負債、社内システムの不備や風通しの悪さといった問題に直面することも日常茶飯事。在宅でも出社でも無関係・無遠慮に、20時よりも前に仕事が終わることの方が少ない。凍結直前の9月15日(金)も、予定していた作業が社内の連携不足・衝突で4時間待ち。無闇矢鱈に引き延ばされて、電車に乗ったのは23時、終電の二、三本前。帰ってきた頃には日付が変わっており、「脳直で」件の発言を行っていた……という流れ。

「殺×7」の理由は「週七日間毎日殺意に近いモノを抱きながら仕事をしていた」という、ちょっとした遊び心とこだわり――だったのだが、今こうして思考を文字に起こすと「物騒な遊びをやめろ」「七日間は仕事してねえだろ」と自分でツッコミを入れてしまうあたり、やはり冷静ではなかったと思う。

本題:酸っぱいブドウ

自分にとってTwitter/Xは、自分の思考をアウトプットするツールとしては有用だったが、SNSとしてのTwitter、「他人」との相性の悪さを感じる一方だった。言ってはいけないことまで脳直でアウトプットして凍結された」ので、ツールとしても相性が良いとは言えない。脳の方がダメでしょうね。

フォロワーのいいねしたツイートとか、話題の傾向が似ているツイートとか、リツイートされたわけでもない他人のツイートに、基本的に興味が無い。

2月の日記にも書いていた、この辺りのこと――左メニューに出現して一定時間でデフォルト位置に戻ってくる「おすすめ」タブと、スマホアプリの場合は検索を始めるとき・PCの場合は右カラムに常時表示される「トレンド」や、ハッシュタグの利用。あらゆる方面での「汚染」を感じ、興味が無い=「無益・ゼロ」を通り越して「有害・マイナス」と感じることが多くなった。話題の盛り上がりや人脈の開拓への興味が薄れた。「"他人"への興味の無さ・不寛容」を自覚し、「知人・友人ですらない有象無象と関係を持つこと」を面倒だと感じるようになった。もはやTwitterを活動の中心に置く必要が無い。

そういうのは「酸っぱいブドウ」なのだ、と。

「相互フォロワーの相互フォロワー」の発言:炎上

おすすめタブに流れてくるものの一つ、「自分(A)の相互フォロワー(B)の相互フォロワーで、自分がフォローしていないユーザー(C)のポスト」。

どういう基準でおすすめされるのかよく分からないが、インプレッション/表示数の多いポスト、「注目されている・バズってる」ものだと確率が高くなるのではないか、と思っている。

事実、「ユーザーCのポスト」からそういったものをおすすめされたのだが……これが運悪く「炎上」しているものだったことがあった。

あるユーザー(D)が、絵日記をポストした。遊戯王OCG(遊戯王カード)をデジタルゲーム「マスターデュエル」の配信をきっかけに遊び始め、実物のカードも始めた。デジタルほど正確で迅速な処理は行われないので大変なところもあるが、初めて経験することが多く楽しい――という内容だった。

問題はここから。D氏をフォローしていたCが、突如発狂。「大会でも通用するティアラメンツを使っていれば楽しいに決まっている。魅惑の女王を使っている自分にとって、そういう発言は不愉快だ」――という趣旨のクソリプを送り、当然炎上した。

対戦型ゲームのプレイヤー間における「ガチ/トーナメント・競技嗜好」と「エンジョイ/カジュアル・道楽嗜好」の軋轢、カードゲームの長期展開に伴うパワーインフレ、どちらも今に始まったことではないが*1、「ティアラメンツ」はカードパワーこそ高いが「人魚姫」をモチーフにしたイラストでも人気があり、D氏もそちらから入ってきた「カジュアル」寄りである。その上に「魅惑の女王」は原作漫画出身の「サクリファイス」の下位互換・劣化版の効果しか持っていない、初登場した2006年当時の基準で考えても「産廃」扱いで差し支えのない性能。逆恨みも甚だしい。

一瞬でも目に焼き付いたものを記憶から消すのは難しい。内容を吟味してからおすすめしてほしい。

なお、その後も「何故炎上しているのか分からない」と逆ギレして自己弁護*2を続けていたCは、B氏にもフォローを外されていた。

「相互フォロワーの相互フォロワー」の発言:画像生成AIを巡る諸問題

一年と少し前、2022年夏から画像生成AIサービス(以下「生成AI」)が立て続けにリリースされ……現在まで論争・騒動・主義主張の対立が絶えず起こり続け、見かける度にウンザリしている。自分が二次創作・ファンアート投稿のあるアニメ系の趣味を中心としていることもあり、この問題について目にする機会は多い。

自分は生成AIについて「反対派にならなければいけない理由もないので消去法で賛成派。積極的には賛成でも反対でもない。規制には慎重であるべきだと思うが、結局はなるようになれ、やりたいなら一にも二にも法を改正してみせろというスタンスである。議論に参加できる十分な法的知識を備えていない、というものが第一にあるが、現状は「反対派の反社会的行動・非論理的主張、表現規制と同レベルのお気持ち表明・手描き信仰」の方が目に余ると感じている。

しかし、だからといって、賛成派・利用者側の発言・行動にも疑問の浮かぶものはあるし、個人的にも生成イラストを好んで鑑賞する趣味もない。アニメ系と無縁なところでも「着物イベントで『左前』のAIイラストを採用した上に『ファッションに決まりごとはない』などと主張していたイベント」の一件を馬鹿馬鹿しいと思っているし、「自動着色を悪用して、作業進捗のラフ・線画を加工する」のような嫌がらせも、好ましいとは思わない*3

世間に溢れる「双方の目に余る行動」を挙げるとキリがないが、やはりというか、こちらも「おすすめタブに流れてくるユーザー(相互フォロワーの相互フォロワーまたは片道フォロー)」がいた。

以下、流れで見てしまった「生成AI反対派のC2」「生成AI利用者のC3」のポストの趣旨。

C2「AI絵師の100日チャレンジって何が成長するんだよw」

イラストをプロンプトによって生成するのも、生成物を比較・選別・公開するのも人間であり、(間違い探しと変わらない差分程度しか生成されない事態でも起こらない限り)審美眼・美的センスは養える。特定のキーワードに依存する出力結果の分析・制御など、精練の余地もある。SF作品の「管理AI」のような、完全な自律稼働をしているものではない。

プロンプトの入力と出力の比較、単純な作業としてもプログラマーと大差のないことだが、プログラマーに成長の余地はない、ということだろうか?

C2「AI絵師の即売会って何販売するんだよw 手描き色紙を欲しいって言ってもらえる快感はわからんだろうなw」

アナログ手描きできない全員を敵に回す発言ではないか?

C2「構図が思いつかない時はAI使ってみようかな」

テメエも"AI堕ち"してるじゃねえか!!反AIを謳うなら自分の創作活動にAIを一切介入させない姿勢で首尾一貫しろよ!!

C3「FANBOXでAIイラスト禁止!? 電気代増えてる分の賄いが欲しいんだけどな」

パトロンありきの活動に違和感を覚える。部や趣味の活動を家族に援助してもらう未成年でもあるまいし、身の丈にあった趣味をするか、初期投資に多少の身銭を切って引き際を見極めながら活動すれば良いのではないだろうか。弾き語りをするアーティストに投げ銭をする観客が、「ギターが欲しいんです!」と言ってアカペラで歌う人にも同じように投げ銭をするかどうかは、怪しいと思う。

とはいえ、投げ銭・支援サービスと創作活動の関係は、生成AIの利用だけが左右するものではない。クラウドファンディング・共同出資の一種、これがイマドキの形なのかもしれないが……どちらにしても自分は興味が無い。

トレンド・ハッシュタグの汚染

ライダー・戦隊の周年記念作品の製作が発表されれば、トラウマを刺激された馬鹿共が一つ覚えで「復活のコアメダル(復コア)」の連呼、「非公式グリーティング」の不審者事案使用済み下着のゴミ漁りといった問題行動の告発や警告が短期間で相次いだプリキュア界隈」、母親との関係や同性婚の扱いについて物議を醸し続ける「水星の魔女」、その他政治批判……「負のエネルギー」を感じるトレンドワードの続出に、気を病む一方である。

そういうトレンドほど積極的に目に入るものではないが、ハッシュタグの利用でも引っかかる出来事があった。

「マギアレコード(マギレコ)」の周年記念トークイベントのお題としての質問の募集であり、「キャラクターやシナリオに関する質問」と明言されている。

皆はどんなことが気になっているのだろうか? と思い「#マギアレター」の投稿内容を確認……したのが良くなかった。「○○の限定verや季節衣装の実装予定の有無」程度の願望混じりの質問はまだしも、単なる雑談・お問い合わせ・シナリオや運営体制への不平不満……意図されている内容の方が少ないのではないか? と思ってしまう、惨憺たる有り様。「あいつら運営からのお知らせをちゃんと読んでやがるんだ……恐ろしい計画性だよ」というギャグ漫画の登場人物並の知能で大丈夫なのだろうか。こういう言葉遣いを素面で出す性格の悪さを治せと言われると、それもそうですね。

魔法少女たちの親族・肉親の名前が決まっているなら教えて!(固有グラフィックまであるのに名前がない「灯花の父」や、「れーちゃん」のあだ名が決まっている「八雲母」など)」「2部終盤の背筋の凍るような演出の発案者や意図について知りたい」といった、有意義だと感じられる質問も確かにあったので、スタッフ各位はめげずに拾い上げてほしい。イベント開催、もう明日ですね。

終わりに:除け者のこれから

「作品は好きだがファン・界隈は嫌い」のような考えが、よく分からなかった。

「同じ作品を履修している」という希薄な共通点しかない不特定多数の人間を「界隈」と十把一絡げに括るのは無理がある、嫌いだ。界隈の反応や人気投票でキャラの扱いが変わったりするようなことはあっても、彼らは作り手ではない。界隈など見ない振りをして、作品に直向きでいればいい、それだけの話だと思っていた。

だが今ではよく分かる。言い方を変えて、本質から目を逸らしていただけだった。

「界隈」――集団を指す言葉、ズバリそのままではなくとも。「関わりたくないファン」という区分は自分の中にも最初からあり、それで不特定多数が該当するなら、結果的には同じことだったのだから。

とは言っても、14年間続けてきたTwitterで結んだ縁を「凍結されたから」と一方的に切るのも無責任だと思うし、凍結への異議の申し立てから1週間経って返事のひとつもない運営に、思うところもある。

そういうわけで、今後は「今ある縁を大事に」「フォロー・フォロバ・ポストは相当控えめ」……最小限の連絡ツール扱い、今度こそ「インプットもアウトプットも質を高めるチャンス」としてモノにしたいのですが、アウトプットの時間、足りますかねぇ……。

まあ。のらりくらりと、除け者は除け者なりに生き延びていようと思います。

*1:「ティアラメンツ」然り、2022年の遊戯王は極めて異常な急加速でインフレしていた、とはいえ

*2:炎上の理由を本当に理解しておらず、開き直りですらない完全な自己弁護、botのような一方的な主張の繰り返しだった。

*3:技術自体は生成AIの流行以前からあったものだし、着色自体は手動でも可能な上に何の違法性も無く「"嫌がらせ"として認められるのか」を問われると、難しいと思うが。